【カメラの基本シリーズその8】シャッター優先AEで臨場感溢れる写真を撮ろう

【カメラの基本シリーズその6】でご紹介したプログラムAEモードはもう試してみましたか?(まだの方はぜひ先に読んでみてくださいね!)

プログラムAEモードは、絞りとシャッター速度の設定はカメラ任せで、露出補正・ホワイトバランス・ピントの位置・ISO感度については自分で自由に設定できる撮影モードでしたね。
今回ご紹介する『シャッター優先AEモード』は走り回る子供動き回るペットを撮影するのに適した撮影モードです。

早速詳しく見ていきましょう!

 

シャッター優先AEモードとは

シャッター優先AEは、キャノンでは『Tv』、NikonやSony、オリンパスなどでは『S』とモード選択ダイヤルに表示されています。

この撮影モードは、その名の通り、シャッター速度を自在に設定することができます
シャッター速度とは、シャッターを切る時のシャッターそのもののスピードのことで、速ければ速いほど動きの早いものを静止して撮影することができ、遅ければ遅いほど被写体がブレてしまいます。

もうひとつの特徴としては、シャッター速度が速いほど取り込む光の量が少なく、シャッター速度が遅いほど取り込む光の量が多くなります。

どのように使い分けるかと言うと、

  • 動きの早い動物や乗り物を撮影する→シャッター速度を速くする
  • 星空などの暗く動きのないものを撮影する→シャッター速度を遅くする

というような使い方が可能です。

撮影するシーンに合わせてシャッター速度を調整することで、思い通りの写真を撮影することができます。

 

運動会などで使いたいモード

子供の運動会などでよく使用されるのがこの撮影モードです。
オートで撮影していても、「一生懸命走っている我が子がブレてしまう!」という経験をしたママは多いかもしれません。
これは、シャッターを切っている間の時間が、動いている被写体の速度に間に合わないことで起こるトラブルです。

そのために、シャッターの速さをさらに速くして、早く動いている被写体に間に合わせる必要があります。

シャッター速度は、『1/◯(数字)』と表示されています。
この◯に入る数字をどんどん大きくしていくことで、シャッター速度が速くなります。

例えば、『1/125』と表示されていた場合、1/125秒でシャッターが切れる、ということです。
これを『1/1000』などに設定し直すと、1/1000秒の速さでシャッターが切れ、素早く動く被写体の一瞬をしっかり切り取ってくれます。

シャッター速度を自分で選ぶことで適正な露出が自動で設定され、それに合わせて絞りも自動的に設定されますので、他の設定を気にせずにシャッター速度だけを自分好みに選びたいという方にはぴったりの撮影モードと言えるでしょう。

 

シャッター速度を操ろう

『手ブレ』と『被写体ブレ』は違います。

わざと臨場感を出すために、素早い動きをブレさせるという表現方法もあります。
全力失踪で走っている子供の一瞬をぴったりと静止させ切り取る写真も素敵ですが、わざとシャッター速度を遅くし、被写体ブレを作って臨場感を出すという手法もひとつの撮影方法です。

これらの表現を自在に操ることができるのが、『シャッター優先AEモード』

シャッター優先AEモードを使いこなすことで、せっかくの大切な一瞬を切り抜くだけでなく、あなたらしい表現方法を楽しむこともできますよ!

 

筒井響子
ライター/フォトグラファーの筒井響子(つつい きょうこ)です! 企業オウンドメディア・カメラ関係・旅メディア・旅本などに寄稿しています。 デジタル一眼レフは約10年ほど前から趣味で始め、現在では取材での撮影や、撮影会を行うほどになりました。 現在の愛用機は、CanonEOS60D! カメラ初心者さんや機械が苦手な女子のみなさんにもわかりやすい記事を発信していきます♡