【カメラの基本シリーズその9】ボケ感たっぷりの写真には絞り優先AEを使おう
|前回、【カメラの基本シリーズその8】はもうチェックしていただけましたか?
前回は『シャッター優先AE』についてご紹介しましたが、今回ご紹介するのは『絞り優先AE』です。
絞り優先AEは、「一眼レフで撮りたい写真ナンバー1」とも言われる、ボケ感の強い写真を撮りたい方にぴったりの撮影モードです。
早速チェックしていきましょう!
絞り優先AEとは
「背景をぼかした写真が撮りたくて一眼レフカメラを買った!」と言う方も多いかもしれません。
実は、筆者もそのひとり。
今はスマホで撮った写真を、簡単にアプリ加工でボケ味たっぷりの仕上がりにすることができる時代ですが、カメラ女子はやっぱり「カメラで自然なボケ感写真を撮ってみたい!」と思うものですよね。
そう思った方にぴったりの撮影モードが、キャノンでは『Av』、NikonやSony、オリンパス等では 『A』とダイヤルに表示される、絞り優先AEモードです。
そもそも絞りとは、カメラに入る光の量を調節することです。
絞りを絞ったり開放したりすることで光の量を調節し、それに合わせてボケ感が変わるという特性を持っています。
まず覚えていただきたいのが、以下の3点です。
- 絞りは『F値』(えふち)という数字で表す
- F値が小さければ小さいほど取り込む光が多くなり、ボケ感が強くなる
- F値が大きければ大きいほど取り込む光が少なくなり、ボケ感は弱くなる
まずはこの特性を覚えましょう。
よく、「絞る」「開放する」という言葉を耳にしますが、
「絞る」=F値を大きくしてボケ感の弱い(全体的にピントの合った)写真を撮る
「開放する」=F値を限界まで小さくしてボケ感の大きい写真を撮る
というように使い分けます。
F値の限界はレンズによる
F値が小さければ小さいほどボケ感の強い写真が撮れるとお伝えしましたが、この『F値』の数値は、レンズにより異なります。
ダブルズームレンズキットなどで一眼レフを購入した方が持っている標準レンズの多くは、F3.5〜F22程度が多く、手軽な値段で購入することができる一方、そこまでF値の小さい明るいレンズとは言えません。
理想的なボケ感が表現できる「ボケ感の強いレンズ」で、一般的に手に入れやすいレンズのF値は、F1.4〜F1.8程度でしょう。
このくらいのF値のレンズは、ボケ感が強く垢抜けたおしゃれな写真を撮影することができます。
もしも新しいレンズの購入を考えている方は、F値を忘れずにチェックするようにしましょう!
F値を設定することでボケ感を出すことが可能!
ここまで説明してきたように、F値をできる限り小さく設定することで、ボケ感たっぷりの写真を撮影することができます。
絞り優先AEモードは、絞りを好みに合わせて変更することで必要になる光量の調整を、シャッター速度や露出を自動で合わせてくれることで適正値に設定してくれます。
シャッターを切る際は、絞りの値だけを気にすれば他の設定をいじる必要がなく、「どのくらいのボケ感に仕上げたいか」だけを考えて撮影ができるので、最もおすすめの撮影モードでもあります。
まずはお手持ちのカメラをこの絞り優先AEモードに設定し、F値をできるだけ「開放」させて撮影してみてください。
プロっぽい写真に仕上げたいなら絞り優先AEを使おう
やっぱりボケ感の強い写真は、なんとなくプロっぽい印象に仕上がりますよね。
このボケ感に憧れて一眼レフを始めた方は、ぜひ絞り優先AEモードをフル活用してみてください!
他の難しい設定を気にすることなく、どの程度のボケ感写真を撮りたいか考えて設定するだけでいいので、気軽にボケ感写真を楽しむことができます。
F値を自由に設定して、ボケ感たっぷりの写真を撮ってみましょう!
